詩人:まとりょ〜鹿
大好きだった人にクロスカウンター
飼い猫にはとことん腕を噛まれ
旅に出たいと思った理由はそんな感じなのだろう。
0,5秒のタッチの差
学生さんに泣く泣く譲った京都行き特急列車。
私は寝心地すら保証されぬ指定席夜行バス。
君はきっとそんな私を笑うでしょう。
身軽な一人旅に
身重なカバン。
だって如何に車中で時間を潰すかが、この旅の醍醐味でしょ?
ランダムに選んだカセットには、丁度濃縮された君との曲。
これじゃまるで傷心旅行だなんて、苦笑いの高速道路冬景色。
窓はひんやり。
沢山着込んだ頬には丁度いい。
一人旅なんて、なんか大人になったみたいでしょ?
君から学んで少しは成長したってこと。
お土産は定番のモノでいい?
君もあの子も
どうか体を壊さず
仲良く暮らしてね。
大丈夫。
心配しないでよ。
帰りを待ってくれる人位は居るから。
人って言っても猫だけどね。