詩人:さみだれ
彼は彼女に惑わされ 夢に閉じ込められてしまった 窓から見える現実にも 彼は見向きもせずに 今もまだ彼女を愛し待っている 年老いたとて 彼は夢を夢と認めはしないだろう 彼女の膝枕で眠り 今もまだ彼女は彼の頭を撫でている 夢を見ているであろう彼の頭を 現実は光となり部屋に入り込み 眩しさに目覚めた彼を 彼女は二度と待ってはいなかった