詩人:百年草
その少女は白いコスモスを一輪摘んだ。花びらが一枚、一枚ヒラヒラと舞う。ふと、最後の一枚で手が止まる。そして、もう一輪摘む。今度は桃色のコスモス。思わず私は『花びらの数が奇数なら¨好き¨から偶数なら¨嫌い¨からはじめればいいのよ』なんてお節介すると少女は私に言った『嫌いからはじまる恋愛なんてないでしょ?』少女の純真美しく。秋空に、映える。