詩人:ハリネズミ
金色の雫を滴らせながら月が泣いている
切りとった鎌のような月が、僕の首をはねにやって来る。
廻る、廻る、天の星。
天に磔にされた半月が
輝くシリウスに負けまいとして必死に叫ぶ。
廻れ、廻れ、天の星。
真っ赤な闇夜に
真っ白な光。
溢れ出る金色の蜜が
僕に何かを訴えかける
さあ、ここまで降りてこい。その光で僕の眼を射抜くがいい。この、地上の闇を映しきった眼を。その鎌で僕の頸に喰らいつけ。ほとばしる血をその金杯に受けるのだ。
天高く吹きあがった生命の水は、月に架かる梁となる。
天の川のように。
廻った、廻った、僕の身体。