詩人:ごんてつ
いったいどれほどの時が経ったのだろう
作業に没頭する主を見ながら 私はふと先ほどのヤマアラシが気になり、彼の姿を探した
彼は先ほどの場所から動いていなかった
彼は死んでいたのだ
なぜ君は死んでしまったのだ
棘を取られたその時かい?
それとも、君がヤマアラシを終わらしたと感じたその時かい?
君は、どうしてこの世を去ってしまったのだ
(地の底よりかすかに呟くような声がする)
いつまでかき混ぜるのだろう
機械が動きを停めるまで
棘が溶けて無くなるまで
それとも、人が足掻きを止めるまで
(地の底の便りより 抜粋)