詩人:阿修羅
浅い呼吸を繰り返して色を抉って風もない夜僕は切り裂いた夢と心の反動で何も見えなくなった蒼の、あおの底誰に宛てたのかさえ解らない程とおく遠い記憶いなくならないでその声だけが響いて泣いているのに涙さえ落ちなかった脳髄の底響く絶え間なく、絶え間ない歌さようなら淡く、微かに交わした接吻のように消えていったさようならさようならきっとその果てで少しだけ、ほんの 少しだけあたしは息を吹き返す