詩人:三歩
突然、強い雨
肌に吸いつくワンピース
こめかみから顎へと
転がる滴
汗よりも
涙よりも
はるかに当り前で
無防備だった
指先の感覚
あなたで確かめたくて
いつまでも
触れていたかった
けれど
こんなに雨を抱きしめた、今
あなたを汚したくはない
「そのままこれが
最後のわがままになりますように。」
「ウソは嫌い」
言った数だけ
私が嘘つき
気持ち
言葉にする度にね
1oずつ
ウソに近付いてく気がするから
なるべく笑顔
に
一言、重ねる
(−−−−元気?)
きこえはじめた雷鳴は
きっとこの雨の、
終わりのサイン。