詩人:アロー
朱色なる茜空に母の声は懐かしくも響き渡り群れ飛ぶ鳥達の向かいし稜線に眼差しを送る過去の賑わいはふと想うほどに失われつつも淡き優しき斜陽の色合いに面影映す川面あり反射して眩むるは双眸を惑わすは褪せた朱色暮れゆく空を眺めては鳴く姿が暗闇に消ゆるあの頃に見し風景の我が拠り所となりし歳月誰そ彼は…彼は誰そ… 稜線にこだませし哀鐘の音の呟きが我を呼ぶ古きは良きと美しきを知る晩秋の夕暮れ時に…