詩人:中村真生子
そのパンは小麦とバターの風味がして耳までサクサク。噛むほどに素材の味わいが広がり今更ながらにパンのおいしさを知る。そのパンは作った人の人柄が偲ばれて心までホクホク。めったに笑顔を見せないけれどとびっきりの笑顔をもっているその人の…。小麦粉とバターのように二人が結ばれた理由が解けていく…。その香ばしい風味とともに…。