詩人:トケルネコ
ヒドイ懊悩を抱えて
真ん中分けのサラリーマンがゲタゲタ笑う
そのメガネは曇ってる
その鼻は潰れてる
そのクチビルは分厚く爛れてる(歪んでる)
真ん中分けのサラリーマンがゲタゲタ笑う
その耳膜は破れてる
そのケータイは震えてる
そのアンチテーゼはひどく大人しい(狂おしい)
満開のネオンの下 濡れたサラリーマンがゲコゲコ鳴く
その意識は腹這いで
その無意識は銀蝿で
その常識はもうどうしようもなく(どうしようもないのか…)
キワドイ煩悶を抱えて
満載した電車がギリギリと迫る
そのメガネは曇ってる
その鼻は潰れてる
そのクチビルは分厚く爛れてる(嗤ってる)
真ん中分けの額からピンクの天国が覗いてた