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トケルネコの部屋


[215] 闘鶏三万
詩人:トケルネコ [投票][編集]


ヒドイ懊悩を抱えて
真ん中分けのサラリーマンがゲタゲタ笑う

そのメガネは曇ってる
その鼻は潰れてる
そのクチビルは分厚く爛れてる(歪んでる)

真ん中分けのサラリーマンがゲタゲタ笑う

その耳膜は破れてる
そのケータイは震えてる
そのアンチテーゼはひどく大人しい(狂おしい)

満開のネオンの下 濡れたサラリーマンがゲコゲコ鳴く

その意識は腹這いで
その無意識は銀蝿で
その常識はもうどうしようもなく(どうしようもないのか…)

キワドイ煩悶を抱えて
満載した電車がギリギリと迫る

そのメガネは曇ってる
その鼻は潰れてる
そのクチビルは分厚く爛れてる(嗤ってる)


真ん中分けの額からピンクの天国が覗いてた



2010/07/09 (Fri)

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