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詩人:地獄椅子
春に埋まって窒息死。俺の心の暗黙知。誰も触れざる闇の主。淋しく濡れた目的地。
内的なペストの流行。病的なミストの氾濫。北方のケルトの神話。盲信的カルトの信仰。
理解を示されず一人舞台。視界に秘められし一人裸体。樹海に彷徨えば一人笑い。
ネクロマンサの儀式に酔って。ミクロ熱砂の意識に問うて。アクロバチックな形式の回転。
静的な造花。性的な謳歌。霊的な効果。
焼かれ焼き尽くされ、打ち砕かれた夢の欠片。
愚か者の掌で腐った世界の間抜けさを転がす。
ただ旅と名付けたかっただけなのだ。
本当は何もナイ。
何にもないってことが、何でもありってことなんじゃね?
なんてことはない。ただ希望を持ちたかっただけ。
無限の屍の上で安楽な営みを繰り返しながら。
年中無休の孤独。
涙と恨みのディスカウント。
コンビニエンスでインスタントな恋のバーゲンセール。
暇潰しでベッドイン。
甘酸っぱくほろ苦い、ネオブラックコーヒー。
煎りたての豆の原産地は、どこかからのイミテーション。
量産されるクローン。
それでもいい。
飲み込んでおくれ。
俺の弱さの全て。
抱えきれない闇。
その場凌ぎで抱き合って、終わった後に虚しさに襲われる。
誰でも良かったという強がりが独り歩きする。
チャラチャラと着飾って。
人混みの中で星を見る。
俺の心のネオブラックコーヒー。
嫌味一つ言わず、何食わぬ顔で飲み干しておくれ。
砂糖もミルクも混ぜないで。
「美味しかった」と言っとくれ。
春に埋まって窒息死。俺の心の暗黙知。誰も触れざる闇の主。淋しく濡れた目的地。
内的なペストの流行。病的なミストの氾濫。北方のケルトの神話。盲信的カルトの信仰。
神よ。
あんたがいる限り、我々に幸福は訪れないでしょう。
ほんまくだらんわ。
神よ。
俺らに似てるな。
あんたも結構、辛くて大変なんだろ?
そこに座って、これ飲めよ。
ネオブラックコーヒー。
あったまるぞ。