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詩人:華亥羅区凶
響き渡る奇声
木霊する断末魔
叫び出したくなる恐怖に
いつか見た白に
染められた建物
血涙に濡れる
純白のドレス
何時か失うのなら
もう得たくもない
不安だけなら辛くない
余裕を知らないから
不幸だけなら怖くない
幸せを知らないから
永遠だけなら寂しくない
限られた時を知らないから
一人なら痛くない
誰にも傷付けられない
誰も傷付けない
から…
一人で黒いマントを巻き付けて星空すら隠し
一人なら
何も知らねば
きっと…
喜んでくれる人の居ない
悲しんでくれる人の居ない
真っ暗なマントをはおり一人…
後
絶望に飲み込まれ
何時か夢を見るだろう
巨大な優しさに感じる
恐怖の夢を…