詩人:八朔
煙草を吸ってるときも
反応してくれと怒鳴る君
空の色と音楽が
頭の中で組み合わさった
一本の映画を見ているから
だから目の前にはいないよ
遠くにいるの
タバコに火をつけている時間が
必要だから、さ
ライターを取り上げないで
あと二分で感動的なラストだから
それまで黙っていて
横目で
鬼を見つけた
灰皿を投げ付けようとしたら
鬼はいなくなった
口にたまったつばを垂らして
タバコの吸い殻の日をもう一度消す
一人になったから
映画を見てられるさ、と
言い訳を呟いて
また煙の中、新しい世界を観る
2007/03/08 (Thu)