詩人:阿修羅
墜ちてゆくその途中で呼吸がまたできるようになるんだと逆さに映る月を眺めて血を吐いた何百人何千人の誰かの声の耳鳴りのあとに痛む頭は何かが巣くっていそうでもう欠片も遺っていない感情でだいきらい ではなくきもちわるいと吐いた切り裂いた傷口から血液が流れるならば私はまだ人間なんだと気づくことができるぎりぎり人間瀬戸際で嗤ってるあの糸を切ったらすべて崩れ落ちる