詩人:フィリップ
夢の中で
猛烈に君に逢いたくて
目が覚めたら
猛烈に君に逢いたかった
コクコクと
何でもない筈の時計の秒針が
音を立てて
世界を右から左へ
ずらせていく
一定の速度でもって
無気力な想いを
からっぽのビンに詰めて
僕は駅に向かった
口癖すら
思い出せないけど
何でもない君の存在に
生かされているのだ
僕は
僕らは
音無きメロディ
声無き叫び
君無き、律
歌詞の無い歌を
この声に乗せて
月の向こうまで
飛ばせたなら
僕らは明日を過ぎても
繋がってゆける
2007/10/06 (Sat)