詩人:まろふに
伝える言葉 とうに失くして止みそうもない雨 ふたり見てるだけ歩道の信号 点滅がにじむそろそろ行くねと ゆっくり君が顔を上げる君のその長いまつげが光って見えたのは雨だろうか それとも…あの日ふたり並んで肩を濡らした傘が遠ざかる今はひとりだけの後ろ姿 包み隠して冷たい雨はまだ 止みそうもないどうか 風邪などひいたりしないように僕は止むまで ここにいることにする