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詩人:山崎 登重雄
道端で死んだカマキリは
まるで討ち合いに敗れたサムライ
刃を地面に突き刺し
無念…と果てていた
石垣のイモムシは
まるであみだくじを進む
オマエが選んだそのラインの果ては
濁流のドブ川が手招きをしてる
ちっぽけな存在だ
オマエらも オレもな
せめてそんな一瞬が語る声を
拾い集めて行こうか
つたない言葉遊びかもしれないが
俺の寿命を使って
詩歌に編みなおして行こうか
この星に帰るものへ
眠るには子守唄が必要なのさ
せめてそんな一情の物語とメロディー
ちっぽけな存在だ
オマエらも オレもな
詩ってあげるよ ここでおやすみ