ホーム > 詩人の部屋 > さみだれの部屋 > サンゴの森 > 投票

さみだれの部屋  〜 「サンゴの森」への投 票 〜

  • さみだれさんの「サンゴの森」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[170703] サンゴの森

詩人:さみだれ

あの子が手を振っている
遠い日の夢の面影を背に
僕はどうしよう
何か言わなくてはいけない
踵を返して消える前に
何か言わなくては
だけど川があって
虫の声がうるさくて
太陽が嫌というほど近くて

蜃気楼のように
空を漂流する雲が
あの子をさらっていく
王子様でもない
不審者でもない
ただの雲が
あの子をさらっていく

だけど今
サンゴの森は祭りの時期で
どうやっても僕の声や
僕の体は思ったように進まない
そのうち月が巡って
一瞬の内に旅立つのだろう
あの子を見失って
後悔ばかりが巡るのだろう

2011/08/24 (Wed)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -