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[150275] 小さな部屋の外へ

詩人:さきネコ

ぬけおちたおとを、あいそうとした。

ひとすじのひこうきぐもが、ぼくをなぐさめる。



誰かに認めてほしいんだ
空っぽな世界の片隅で
掌に握った一個の飴を
ただ大切に持って待っていた


思えば生まれたときからついていた
僕の腕を縛る銀の鎖
最初は嫌だったけど取れないから
もうこの鎖は僕の宝物


誰も知らない世界に独り
誰も気づかない僕が一人
相槌の練習ばかりして
自分の心さえも忘れていった


「大好き」っていうための口の使い方を
僕は今まで知らなかったから
「ごめんね」ということさえも懐かしく
「当たり前」の言葉に首を傾げた


コピー用紙を裏返せば 真っ白な明日が現れるけど
インク混じりの遠い空は 僕を求めてはいないから


硝子を叩き割って 
・・見えるかな?
破片の中に 七色の響きが


ねぇ 聞こえる 永遠の平和を咲かす唄は
風が運んでく 君に届くように


2009/11/21 (Sat)
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