詩人:roki
風の音で目が覚める
暖かい昼の屋上
錆び付いた手摺りに
ゆっくりもたれる
座ったまま寝てた僕は
ちょっぴり首が痛い
できたら午後の授業は
サボりたいなと思う
寝転んで空を見る
視界は白と青のマーブル
まだらな模様が少しお洒落
夏はもう終わりだね
片付けられない風鈴
きっと誰にも見つからない
寂しい僕みたいなアイツは
キレイな音も奏でられない
夏の風物詩 風鈴
ガラスの透明感は薄れ
吊した風受けは汚れ
今は見る影もないね
どうせならもう外してくれ
これじゃあ生き恥だろう?
悲しきこの僕と同じ
情けない声しか出さない
片付けられない風鈴
きっと僕にも見つけれない
眩しい光も鈍くさせる
もう僕には奏でられない
切り裂く風に 風鈴は
一人朽ち果てて……
あぁ もう限界の僕
命綱も切れて落ちる
こうして終わるハズの一生は
なぜかまだ終わらない
片付けられない風鈴
落ちた僕は見つけられた
寂しい僕を拾ってくれた
あなたの声がキレイ
そして僕は生まれ変わろう
あなたのために 必ず……!