詩人:まろふに
最後の言葉は「それじゃあ」だった君は静かに車のドアを閉めていく遠ざかる君の背中 もう僕のものじゃないと知ってても それでも口には出せない悲しみがある 伝えきれない想いもある「幸せに」なんて簡単には言えないよ最後の夜は短く長くて互いに語る言葉探しあぐねていた涙見せぬ君の黒髪 夜明けに差し込んだひかりに濡れてた黙って車降りて行くのを 待ってるだけの僕のずるさを許してくれたのは最後の君の優しさドアのロックを外す音が聞こえた