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詩人:右色
昔から無欲な子供だったと思う
でもそう思われるのがイヤで
誰かが欲しがるものを真似て
自分も同じ物を欲しがる様にした
きっと
どこかの時点で止めておけば
良くある平凡な話で終わったのだろう
しかし僕は
僕であることが曖昧になるほど他人と混ざり合っていて
もはや
僕という全体は僕だけで出来ていなかった
他人の目が気になる?
そうじゃない
他人の目がないと生きていけない
誰でもいいんだ
知らない誰かの目が 僕の希望になり
どうでもいい誰かの足が 僕を明日へ連れて往く
哀しいとは思わない
同じ位
愉しいとも思わない
ただ少し
面白みに欠ける繰り方だと思う