詩人:ひめ
雨に誘われやって来た公園には
声を無くしたブランコ
カタツムリの足跡とアジサイから流れる涙には
ネイルの剥げたすべりだい
湿った風がまとわりついて窒息してしまう
あなたいつもスコップを貸してくれないの
砂のお城が出来そうなのに
わたしいつも独り占めにされるの
そろそろママが迎えに来るのに
雨が晴れてた2人きりの公園には
水たまりに沈んだ虹
蝉が五月蝿くなった頃には
木から落っこちる汗
泥が足にまとわりついて失速してしまう
あなたいつも鬼しかやらせてくれないの
捕まえるのが難しいと知ってて
わたしいつも楽しいふりをするの
あなたの優越感が見たいから