詩人:旅人モドキ(左利き)
妖しき面影霧が淡く視界を包み隠せば幹までも揺らし轟く春を告げる風に数知れず巨木に花は一斉に咲き誇るおれは花の嵐へと最前線から最後尾までも さみしく一往復ぱっと頭上へ目を留めればうなる突風で乱れる大輪の花よ青春賦が都の野原で二昔前に月影も届かない真っ暗闇でも花弁の嵐になり吹き荒れららら 一輪が実る 妖しき面影