詩人:遥 カズナ
蝶々の羽が車道に落ちて風にたなびいている昨晩は夜中に大雨雷鳴すら轟いていたと言うのに悲しみが終わったような無垢な青空に残骸のようなそんな雲がゆうゆうと誰の期待にも頷いているこれは生と死の狭間なのかそう書いたら残酷なのだろうか朝日に映える蝶の羽鱗粉が清々しさへふりまかれやすやすと悲しみを置いてきぼりにしていくこの身体の隅々まで恐縮する