詩人:soRa
悪意なき罪を犯し
善意なき正義に裁かれるべく
僕はお行儀良くその時を待っていた
だけど
何かを悟ったとでも言わんばかりの言葉を
素直に受け入れることは出来なかった
いったい何が分かると言うのだ
どうして答えが出せるのだろうか
すべての物事に理由付けするのは
いたって簡単なことだと
でもそれは理屈めいた言い訳に過ぎない
すべての矛盾
すべての出来事
人の心
ここに生まれてきた理由
そんな物の答えが見つかるとき
少なくとも僕の場合死を意味するだろう
裁きを受けるのもそれと同じ
むしろその後なのではないだろうか
どんなに尊い言葉でも
時にはぶあつい聖書のように
時には薄っぺらな写真週刊誌のように
人の心の居場所によって変わって行ってしまう
突きつけられた言葉の痛みが
その真意すら見えなくさせている事も
あるいは
人の心にうまく入り込み
操ることが出来たしても
それは範例にも満たない
凡例にすぎない
それでも必死になって答えを見付けようと
もがき苦しんでいるのは
決して死を求めている訳ではない
たどり着いた先の結果すら
受け入れる事が出来るかどうか
分からないから
さあ
裁いてくれ
取るに足らない半端な心を
受け止めて見せるよ
例えこの心が滅びようとも