ホーム > 詩人の部屋 > soRaの部屋 > 慈悲 > 投票

soRaの部屋  〜 「慈悲」への投 票 〜

  • soRaさんの「慈悲」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[1605] 慈悲

詩人:soRa

悪意なき罪を犯し
善意なき正義に裁かれるべく
僕はお行儀良くその時を待っていた

だけど
何かを悟ったとでも言わんばかりの言葉を
素直に受け入れることは出来なかった

いったい何が分かると言うのだ
どうして答えが出せるのだろうか

すべての物事に理由付けするのは
いたって簡単なことだと
でもそれは理屈めいた言い訳に過ぎない

すべての矛盾
すべての出来事
人の心
ここに生まれてきた理由
そんな物の答えが見つかるとき
少なくとも僕の場合死を意味するだろう

裁きを受けるのもそれと同じ
むしろその後なのではないだろうか

どんなに尊い言葉でも
時にはぶあつい聖書のように
時には薄っぺらな写真週刊誌のように
人の心の居場所によって変わって行ってしまう

突きつけられた言葉の痛みが
その真意すら見えなくさせている事も
あるいは
人の心にうまく入り込み
操ることが出来たしても
それは範例にも満たない
凡例にすぎない

それでも必死になって答えを見付けようと
もがき苦しんでいるのは
決して死を求めている訳ではない
たどり着いた先の結果すら
受け入れる事が出来るかどうか
分からないから

さあ
裁いてくれ
取るに足らない半端な心を

受け止めて見せるよ

例えこの心が滅びようとも

2003/04/28 (Mon)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -