詩人:地獄椅子
混沌の不動心を体現する原初の色。
ネガティブとポジティブのメトロノームを激しく反復する魅惑の色。
素敵な色。
ジュラ紀から白亜紀。
欲望の眠らない生命体が、蠢く呪咀に駆られて、アウストラロピテクスの誕生の日まで超未来の野望に炎上す。
沈むような夕日を遮る黒雲を突き破り、高く舞え、忌み嫌われたヤタガラス。
テクノポリスを跋扈する、人畜無害の有罪者が咆孔す。
意味と無意味がオーバーラップし、叩き出す超絶世界新記録はギネス級。
ひび割れたビー玉宇宙の住民は、みんなスリッパ履きしている。
一青窈という字が、最初読めなかった。
思いもよらず現生掴まされたら、冷や水浴びて走り出せ。
残酷な音色のマンダリンで、祝祭しよう。
愛なんて時代錯誤の虚栄さ。
おねえさん。
今夜一晩中、タンポポ畑の見える都会のビル群で、喘ぎ声を聞かせてよ。
俺には羽がある。
君にも花がある。
間違っても俺はうんこじゃねえ。
おててのぬくもりプリーズ。
おはだのうるおいプリーズ。
プリーズ!
吐き出した言葉の原型に、脈略を探さないで欲しい。
ただそのまま。
素敵な色。
故に黒に執着する。