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詩人:右色
月は出ていない
それが原因なのかは知らないが
酷く落ち着かない
ダークグレーの雲は
僕の脳味噌やら
そう言う
やわらかいとこだけ載せて飛んでゆく
酷く気分が悪い
空気がやけに焦げている
訳の分からない色をしたカタマリが
肺に充満する
嫌な汗が流れる
無色透明な恐怖が
僕の全身を這い回り
気付けば
僕は何かを叫んでいて
気付いても
僕は何かを叫び続けた――――
酷く疲れた
だが
とてもすっきりした
身体を抜ける夜風が心地良い
いつの間にか出ていた
蒼い月が
蒼い光で僕を照らす
今夜は良く眠れそうだ