詩人:甘味亭 真朱麻呂
瞳を閉じれば君がいて
やさしくこの僕に笑いかけてくる
幸せなんてそんなもの
ただ小さな幸せの積み重ねや集まりが
何よりも僕を強くする
ほんの少しの事で泣いたり笑ったりして
そんな連続や繰り返しが人には大切なんだ
夏の日の君に今 僕は会いたくなった
だから会いに行くんだ
なにも持たずこのまま
ありふれた感謝の気持ちを届けるために
終電間際の列車に乗り込んだ勇気ある僕
思い出が手を振っているから僕も手を振り返す 別れ際みたいな夜の列車の中
夜間列車の窓から
見えるあの娘の思い出は
運転手の億劫な
ため息にさえも色褪せない
やさしく響くメロディーの中で走る
僕を乗せて行く
夜のさえた空気につつまれながら
僕は『愛してる』だけ届けに遠い場所まで
衝動的に駆け出す
無謀なんていわれたって仕方ないんだ
今じゃなくちゃ意味がないような気がして
はじまった小さな小さなくだらない僕の中だけではじけた
思い出に帰るための旅
今 駆け出すよ
『愛してる』だけ届けに
『愛してる』だけ届けに
『愛してる』だけ届けに
今 向かって行くから
まっすぐ向かって行くから
寄り道せずに行くから。