詩人:中村真生子
幾重にも幾重にも檜皮を重ね出雲大社の御本殿の180坪もある大屋根が葺かれる。その数約32万枚両側では約64万枚。重ねられた檜皮の軒先の厚さは約1mにもなる。屋根下地には木材が縦横に何層にも重ねられさらに檜皮で覆われるその姿はまるで樹木を再現するかのごとく。神様のお住まいにふさわしい最高に美しくこの上なく荘厳な樹木を…。ゆえに重ねられた檜皮の隙間に巣を作る鳥がいるのもうなずける。