詩人:くいな
澄みきった青空を見上げ、
『自由な空を大きな翼で飛びたい』
と思っていた
すると
小さな雀が私に話しかけてきた
*
*僕には翼があるけれど
*
*僕には君のような手はないよ
*
*僕達は遠い昔に手を犠牲にして
*この翼を手に入れたのさ
*
*僕は君のような
*どんな夢でも掴み取れる
*その器用な手が欲しいよ
*
*
*自由に空を飛んでる様にみえるのかい?
*
*辛さや痛みを知らずに生きていける生き物なんていないよ
*
そう語ると彼は
大空へと羽ばたいていった
我に返ると
私は無限に広がる大地を
足をしっかり踏み締めて歩いていた