詩人:八朔
2、墜ちていく斜め上
一言だとこうまで簡単だな。
いや、さ。
私はね。
これから−って思ってた。
これから、うまく行く。
これから、頑張る。
これから、大丈夫。
一回だってね、
自分が間違ったことをしたと思ってない。
でも、それを誰かが。
誰かが認めてくれたら。
そしたら、
明日はもっと頑張ろうって。
明日は、自分のために頑張ろうって。
(いつも自分のことばかり)
だから私は、ね。
誰かに涙をふいてほしくて。
それで頑張ったの。
(見返りを求めた
愛じゃないそれは)
一人じゃなくなるために。
そしたら、認めてくれない人を、
私も認めないでいたら。
(ハカイしたくせに)
一人ぼっちに。
一人になって。
何も残ってないの。
誰もいないの。
(私を認めない人なんて要らないよ)
子供は、いたよ。
大好き、だった。
でもね、いなくなった。
(私を認めないで叫んだから。
私の世界をハカイしたから。)
だからもう要らないの。
何も要らない。
(望むのは静かな体温)
あ、口に出さないで。
やめて。
もう私をこれ以上、
ハカイしないで。
するなら、
するならあなたも。
あなたも。あなたも。