詩人:甘味亭 真朱麻呂
広がってゆくこの街の熟知したなりのテリトリー
僕だけの秘密の場所
その一つをきみだけには教えてもいい
きみが誰にもいわないならね
さっきまでそこで生きてた命もあっという間に時間がかき消す
遠ざかる昨日の影を追いかけながら
走っていたあの日の僕
元少年の夢ははかなく無残に終わるのか
こんな形で誰かに先をこされたようなほろ苦さを抱いたまま
雨はじきに降るよ
もう少しすれば
もしかしたら
もう降ってたのかな
ただ僕がただ僕が
気づかなかっただけで
未来は今だけは輝いて見えるね
でもいつかその未来にたどり着いたらそのむなしさを知る
今はたどり着かないからいいけれど
なんだか
なんだか
心が焦げ臭い
だからか
だからか
こんなに
胸が熱いのは。