詩人:アイカ
金網の張られた小さな小瓶の中で白い蛾が風に踊る木の葉の様に飛んでる何度もぶつかっては落ちやがてりんぷんはパラパラと剥がれ小瓶の底に白い雪を降らせました。さぞ痛かろうさぞ苦しかろうその傷ついた体を私が癒してあげる。さぞ痛かろうさぞ苦しかろう体の痛みに勝る心の痛みを見たわ誰も気づかぬ痛みに私が気づいてあげる。さぞ痛かろうさぞ苦しかろうその傷ついた左手私が洗ってあげる黒くこびり付いた血を私が拭ってあげる。