詩人:杞柳
幼き人赤子を抱いて茫然と立ち尽くす淵の無い絶壁轟轟とうねり逆巻く耳鳴りは奇跡的に生命(イノチ)を吐き煌煌と唸り叫ぶは空耳か至極普通に生命(イノチ)を奪い愛しき人赤子を抱いて哀しくも歩み出す嗚呼心にも淵無しの黒