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詩人:剛田奇作
シティーハンターの涼さんのお嫁さんになりたいと夢みた小学三年生
トランクスの青い瞳に恋した五年生
FFZのセフィロスにハマった中学生
二回書いたラブレター
一言も話せなかった
哀れなストーカー
高校卒業
大学で子持ちのセンセイに恋して研究室に入り浸り
ふと気付けば
隣に生暖かい肉の塊がふたつ
私の半生における恋の戦利品ともいうべきもの
片一方は 歯ぎしりにいびきかいて
片一方はちっちゃなおちんちんつまんで遊んでるけど
ピラミッドよりも謎が多く どんな賢者も解明できない神秘的なものらしい
地球より重い命と言われるものらしい
だんだんおっきくなって
いつかはしぼんで 無くなってしまうらしい
私もふくめ
生暖かい肉がみっつ
ちっちゃな部屋に転がってる
私の銀河には二つの惑星しかない
これが私の全部で
いま恋する宇宙