詩人:あいる
たとえその水をあげている蕾が開かなくても
咲いても咲かなくても
花の名前は一緒
美しいままで
枯れることも知らずに
裸足で根を張り巡らせ
泡になってしまえ
ぎこちない素振りの雨音
新芽の力になるか痛めるかはいつだって紙一重だから
指切りで距離なんて放り投げて放り投げて
芽を出した双葉は羽のように虹を架けるよ
幾重にも重なる大気圏から
飛び出して光を求めて
最初で最後前ならえの列からはみ出そう
順番抜かしでいい
迷路のような根も伸ばして伸ばして
いつか君に届きますように
2015/02/13 (Fri)