詩人:カィ
あなたの中に入って行って
奥の奥で迷子になる
もう2度と戻れないくらい
奥までいって
繋がって一つになりたい
深い深い海の中にいるみたい
呼吸を止めて
心臓がドキドキしてる
くっついて窓の外を見ていた
あなたの視線の先が
流れる雲を見ていた
秋の空は気まぐれで
好きがゆっくりと愛しいになった
絶対とか約束とか
信じてなかった
けど、
あなたの声が私の名前を呼ぶ時
深い海の底から這い上がった時みたいに
気持ちいいと思ったんだ
窓の外から金木犀の香りがした
好き
あなたの視線を独り占めしたくて
いう予定じゃなかった言葉まで滑り落ちる
好き
きっと金木犀の甘い匂いに
麻痺しちゃってる
好き。あなたが好き。