詩人:柚
毎朝の満員電車
押し込まれる中に僕がいて
なんだか 本当に
僕はここにいるのかわからなくなってきていた
休みがあれば
時間の許す限り寝て
食べたいものもわからないほどに
繰り返しの日々に疲れてしまったんだ
プレッシャーや責任
どれからも逃げ出せたらいいのに
それができないのは
所詮 自分だから
せめて今だけは目をつむり
故郷の思い出に浸ろうか
毎日に目標があって
笑いながらすごしたあの頃
まだ蒼い恋の切なさを
ふと思い出す
春 桜の下で見つめた事
もうこんなに懐かしく思える年になった
もう こんなにも時は過ぎた
そういえば君と
最後に話したのはいつだったか
久しぶりに電話をしてみよう
元気かどうか聞いてから
あの桜が咲いたか確かめようかな