詩人:鈴砂
初めて付き合った人に
ふられた日
街の真ん中で泣いたこと
今でも覚えている
どうしてと訊ねても
理由を言ってくれなかった君
俺は席を立った
どんなに酒に酔っても
あいつはいい奴だったと
笑って言うなんてまだ出来ない
でも
煙草をふかし
あいつは最低な奴だったと
言うわけでもない
結局俺は最後の一瞬を延々引き伸ばした中で
今日もこうして酒を飲む
今では意図して止めた時の中だけに
あの時の微笑む君がいる
そんなどっちつかずの俺を
何処からか見てる君が嘲笑った
2005/07/19 (Tue)