詩人:望月 ゆき
今日という一日を
どう過ごしたか
なにを し、
なにを感じたか、
を
今日が
今まさに終わって逝くときに
さて、
おもいだしてみよう
などと
試みているうちに
それはもう
昨日の出来事になっている
ので
ひきだしをみんな空にして
わたしは
めざましをセットする
見上げた本棚の
二段目にサリンジャー
昨日も、
そのまた昨日も、
おそらく
三年前、も
うつろいゆく
不確かな世界
の
途中にも
流されず
変わらないもの
が
あるのかも、しれない
などと
一日の終わり、は
一日のはじまり
である
と
気づかないまま
今日もねむる