詩人:高級スプーン
紅い赤口につけて君は大好きだと僕にじゃれる頭から爪先までくまなく舐める白い蜜すすり喜び喘ぐ姿見て欲に染まる濃厚な幸せを感じ合う甘い一時がいつしか苦い思い出に変わるまで君の背中の先に映った景色を綺麗だと伝える前に記憶は醜く変色し僕の前から姿を消した並んで倒れていた自転車の後を二人は足早に過ぎていくもう戻らない嘘は甘く傷は苦く心に深く染みて溶けずに残る