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詩人:箕喪 木陰
君がいた 遠い夏の日
二人で寄り添い 見上げた星空を
僕は忘れないよ そこにはまだ
傷つき傷つけあうこともなかった
僕等がいたなんて
君はきっと
馬鹿馬鹿しいと
笑うのだろうけれど
一つ 君が告げた
初めてのさよならを
僕は失う怖さで振り払い
二つ 僕が引き止めた
その腕に君は振り向き 共に
時間を歩んだけれど
三つ ふと気付いた
この感情は 恋なのだと
その瞬間 隠した想いは
四つ 君を追い詰め
2度目の さよなら を
君に言わせることになるとは
思うはずもなく
振り払われた 繋いだ手には
未だにきみのぬくもりが
残っているなんて
君がいた 遠い夏の日
二人で寄り添い 見上げた星空を
僕は忘れないよ そこにはまだ
傷つき傷つけあうことも
知らなかった僕等がいたなんて
君はきっと
馬鹿馬鹿しいと
笑うのだろうけれど
僕は笑わない
そんな関係でさえ
僕は笑うことを
許しはしないから