詩人:まとりょ〜鹿
赤く色付く顔。熱を持った身体。とろける口元。柔らかな肌。傍にきて、ただ無我夢中に皮膚と皮膚を密着させればすでに脳内に膜が張り出し、総ての思考を麻痺させる。寄せ合えば温度で触覚を魅了し、嗅覚を刺激し交われば沼にぬかるむが如く聴覚・視覚・味覚…全てが深く深く沈み込んでゆくヒトがヒト科として雄蘂が雌蘂と必然的に出会うようにこの感覚が襲いかかる。だから私はこの麻痺した身体の仕組を愛している。