詩人:和泉
口に広がる苦みかさかさの唇から漏れる溜め息ぼうっと何かを見ているようで見ていないようで瞼を閉じれば消えるはずの映像が残像となってそこにあって唇を動かなきゃ口を開(ひら)かなきゃ聴こえないよ君の声が僕の声が聴こえないね溜め息ばかりが充満する部屋空気は最悪窓を開けて換気をしましょう溜め息が消えたなら君の声を聴くよ空気を震わせて空気を波打たせてさあ僕の声を聴いて