詩人:亜子
赤とんぼのとまどいを
人差し指でごまかして羽根をつかめば
君はここにいる
ぼくのわがままの底へおちていく
君の凛々しき探求への挑戦は夕日の朱
寂しくて仕方がないぼくの頬を染めるもの
愛しく暖かいと想う
明日もまた見たいと想う
ほんの少しの哀しみが
宇宙にたどり着く前にこんな色を見せるのなら
白波の空にのせて言伝てて
赤とんぼの舞う道をはいあがりたい
まつ毛の先の灯をたよりに幻の星座を見つけて
指さして笑いあえる君とぼくは
真正面で出会った重力を知っている
2007/11/14 (Wed)