詩人:望月 ゆき
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ
ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
りょうほうのうで、で
あおくって
まるくって
うつくしい、それ
を
もちあげてみたら、ね
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ
ひがし、へむかう
カシオペアが
とおりすがりに
いったよ
「だいぶん、ないているのだろう、ね」
って、
いったよ
いっそ
ぎゅう、としぼったら
ぽた、ぽた、
は
なくなるかしらん、て
おもったけれど
あおくって
まるくって
うつくしい、それ
を
もちあげて
りょうてがふさがってる
から
ぼくには
むりそうなんだ
しかたがないから
くち、をあけたよ
ぼくには
のむ、しか
できないから、ね
ぽた、ぽた、
ぽた、ぽた、
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
ぼく、
がんばるから、ね
ぼく、
がんばるから、ね