詩人:山崎 登重雄
悲しみの声で扉が開く虚勢の翼が舞い上がるもう鳥じゃないと羽の色を棄ててもう獣じゃないと体の色を棄てて見つけた獲物はアスファルトに浮かぶ冷たいゼブラ悲しみの歌で扉を開く虚勢の言葉を紡ぎ上げるもう誰も信じないと心の色を棄ててもう誰も愛さないと男の性を棄てて昼も夜も闇ぶらさがっては逆らい続ける愚かな毎日嘶きもしない動くはずもない冷たいゼブラに跨る影愚かなBATMAN愚かなBADMAN泣き言のBLUES