詩人:剛田奇作
鋭い陰をふわりと太陽がつつむと
優しいgrayになった
誰かがふっと微笑んだように
みえた
窓の向こうの景色は絶えず
呼吸していた
世界中のすべての窓は
呼吸をする
アイツの部屋からは駅がみえるはずだ
喧嘩ばかりで
思いきりいいたいこと
いっちゃったアイツに
ゴメンって そろそろ
云う頃合いだ
酷く偏屈なアイツは大概
何も覚えてないふりして
いや本当に何も覚えていないのかもしれないけど
見下したみたいにはにかんで
またギターをいじる
タバコを取り出す
空気の澄んだ
日曜の明るい夕方
スーパーへ向かうお母さんと子供
駐車場の犬